スポーツ教育学・コーチ学国際学会での発表

girlsoccer2008-05-22

大学のサッカー監督・先生という仕事のかたわら、Sport Pedagogy(スポーツ教育学・コーチ学)の博士号取得過程のかなぴーは、先週カナダのバンクーバーで行われたスポーツ教育学・コーチ学の国際学会(Teaching Games for Understanding 2008 International Conference) で研究発表をしてきました。自分自身、初めての国際学会での発表で、いろいろと学ぶことも多く、とてもよい経験になりました。

簡単にいうと、TGfU (Teaching Games for Understanding)は、イングランドから始まった、コーチングアプローチの考え方の一つです。個人技術(パス、ドリブル、シュート、、、など)よりも個人戦術(いつ、どのように、、、など)の向上を最も重要なものとし、いかにゲームの中で生きる選手を育てられるかを目的としたコンセプトです。確かに、監督の立場から考えると、リフティングを1000回できたり、個人技術がとても優れていて、試合で役に立たない選手よりも、少しくらい技術が劣っていても、試合でチームの戦術に合わせて個々の仕事をしっかりこなせる、つまり試合で賢い選手、個人戦術の能力の高い選手の方が、より好まれます。試合で結果を出すことが最大の目的だから。

私の発表した研究は、TGfUのコーチングと、一般的に良く使われているコーチングを比べたもので、大学の女子サッカー選手たちを使って、その試合でのプレー(Game Performance)、個人技術(Skill Developments)、モチベーション(Intrinsic motivation)を測ったものです。興味のある方は、http://educ.ubc.ca/tgfu/ocs/viewabstract.php?id=44 をみてください。(全部英語だけど。。)
発表の最後で、なかなか鋭い質問で突っ込まれるシーンのありましたが、セッションのチアー(イングランドからの大学教授)がうまくフォローしてくれて、無事に終了しました(笑)

会議中、各国からのSport Pedagogyの専門家たちと交流することができて、サッカー監督として、そして、研究者としても、とても勉強になる時間でした。近い将来、TGfUなど、いろいろなコーチング、スポーツ教育学のコンセプトなどを日本にも紹介できたらいいなと思っています。。(その前に自分がもっとしっかり勉強してからですが。。)

ではでは。

羽石架苗